マグナカルタ Magna Carta

マグナ・カルタ(大憲章)Great Charter of the Liberties は、ラテン語でMagna Carta / Magna Carta Libertatumといいます。というのも、原文はラテン語で書かれています。

イギリス市民の商売や税金に対する自由、や教会への関与をさせない(宗教の自由)などが示されていて、世界で初めて国王の権力を制限することになったものです。
アメリカの憲法もこれを参考にしていたりするほど世界に影響を与えています。

マグナカルタができたきっかけは?

1215年のイングランドでは、ジョンという王様が重税など王権を振りかざす政治を行っていました。それに耐えきれなくなった貴族や市民らが、改善するように求めたのが始まりです。そして、その要求をまとめる形で書かれた文書を強制的に認めさせたと言われています。

この文書は初めて法的に効力をもつとされたものとして誕生しました。つまり、これ以前は法による強制はなく、このマグナカルタによって初めて「国王といえども法の下にある」という考え方ができ、民主主義の原点とされています。

現在のイギリス憲法を構成するものの1つとして影響があるものとなっています。

主な要求は・・・

世界で初めて国王の権力を制限することになった次の5つが重要とされています。

  • 教会は国王から自由である。(第1条)→宗教の自由
  • 王の決定だけで税金・軍役代納金を集めることができない。(第12条
  • ロンドンほかの自由市は、交易の自由を持ち、関税を自ら決められる。(第13条)→商売の自由
  • 必要な場合は、国王が議会を召集しなければならない。(第14条)
  • 国法か裁判によらなければ自由や生命、財産を侵されない。(第38条)

2015年はマグナカルタ制定800年

2015年はマグナカルタ制定800年とあって、イギリスではいろいろな記念イベントが行われています。
その一つ、マグナカルタシティーウォーキングツアー(Magna Carta and the City Walking Tours)は、
マグナカルタマグナカルタの物語をロンドンの街を歩きながら学べるフリーツアー。

6月1日(月)~ 9月20日(日)までの限定で開催されます。

ブラックフライアーズ橋北側にあるブラックフライアーズ駅(Blackfriars Station)チケット売り場からam 11:00スタート。

ツアー内容:
マグナ・カルタ制定のきっかけとなった、ジョン王と英各地の諸侯たちとの間で繰り広げられた課税問題についての熾烈な交渉の舞台となったのが、ロンドンのシティ地区にあるテンプル教会だった。かつては英国の政治における事実上の中枢部として機能していたというこの教会をコースに含む、マグナ・カルタ制定800年を記念した無料のウォーキング・ツアーが実施される。ツアーはブラックフライアーズ駅から始まり、シティ地区の市庁舎として利用されている「ギルドホール Guildhall」までの道のりを歩く

ツアー内容原文:
For a week in January 1215, King John was confronted by barons at Temple Church who demanded a charter. The subsequent document, called Magna Carta, limited the king’s powers by law and protected the baron’s rights, paving the way for the establishment of constitutional law.
Beginning at Blackfriars Station, you’ll follow the story of ‘bad’ King John and Magna Carta amidst historic sites, Temple and the Guildhall. Tours depart daily at 11:00 from Blackfriars Underground Station (northern ticket hall).