今日はサウジアラビアについての記事から色々思うことがあったので少し書いてみます。
CNNニュースの「スタバの「女性入店お断り」で物議 サウジ」という記事です。
もくじ
女性の入店拒否
ことの始まりは、外国人がサウジアラビアで下記のツイート(女性だから入店を断られた。男性に来てもらうように言われたといった内容)で、ネット上で論争されているということです。
#Starbucks store in Riyadh refused 2 serve me just because I’m a WOMAN & asked me 2 send a man instead@Starbucks pic.twitter.com/6Nj6DkOtFJ
— Manar N (@manarn8) 2016年2月1日
店がそうした理由は、男女隔てる壁が壊れていたということでした。
恥ずかしながら、サウジアラビアの慣習についてよく知らなかった私は、「そんな壁があるのか!」とびっくりしました。
そしてもしそういうものがあるならば、なぜ本日は女性専用ですとはならずに男性専用なんだろうかと思いました。しかし、少し調べてみると、そうなるのも仕方のないことなのだろうと分かりました。
在サウジアラビア大使館のHPにサウジでの女性の生活が説明されていました。
男性は、士的な方が多く、イスラムの教えでは女性は保護しなければならない対象という考えが影響しているのではないかということが書かれていました。それゆえに女性が禁止されていることが幾つかあって簡単にまとめると、次のようなことです。
- 基本的に親族以外の男女が同席をする習慣がない
- 外国人であろうと、サウジ人であろうと、女性の運転は一切禁止
- 男女同席を忌避する
- レストランは、全てシングル・セクション(男性しか入れない)かファミリー・セクション(男女ともに入れる。ただし男性は必ず女性を同伴していないといけない)。大衆食堂のような、シングル・セクションしかないところは女人禁制もありえる。
こういった慣習から、スターバックスのロゴさえも女性像ではなくなっているようです。
※スターバックスのロゴは、「seiren」(セイレーン、セイレン)というギリシャ神話などに出てくる女性です。
強い信仰心や一族への忠誠心
私などはもちろん、女性を守っているがゆえの禁止事項だとしてもあまりにも自由度がなさすぎて、同じ女性としてはやはり何ともモヤモヤした憤りを感じました。
今の日本で育った私にとって、そのような状態はとても考えられません。なんて可哀想なんだと思いました。
しかし、現地の女性が全員、その場所に住んでいない私と同じように感じているかというと恐らく違うかもしれないということも分かりました。
確かに、日本でも昔は男女別学が当たり前だったし、その時代の祖母は「男の人が台所に立つなんてありえない」などと言ったりしていました。
良いとか悪いとかではなく、それが普通だと思って生きている人達もいるということだと思います。
もちろん反対運動も
その国のその時代にあったものが慣習となるのだと思います。今はサウジアラビアにとってまだその時期が来ていないのかもしれません。
それでも、当然反感を抱いている人もたくさんいるはずです。
すでに、youtubeを利用して運転することをアピールしている女性がいたことも知りました。
参考:自動車を運転するだけで逮捕にようやく抗議行動
少しずつこういった人が増えてきているのは事実ですし、今ではスマホを利用して活動や交流の幅が広がってきているようです。
ネットが普及して、世界と繋がることができるようになり、国も人も閉鎖的ではいられないようになっているなと改めて感じました。
外国から海を渡って「開国せよ!」と言って来たように、ツイッターなどでいとも簡単に「その慣習はおかしい!女性にも自由を」という人が現れたり、その意見に対して賛否議論を交わせる世の中になったということだと思います。