ロンドンを代表する風景、長くそびえる時計塔、「ビッグ・ベン(Big Ben)」。正式な名称は「Elizabeth Tower」といいます。16階建てのゴシック調の時計塔は、イギリスの象徴的な存在ですね。
もくじ
実は宮殿の一部
おしゃれな時計塔だなと思った方もいると思いますが、ビッグベンはただの時計塔ではなく、世界遺産ともなっている「ウェストミンスター宮殿(英国国会議事堂)」の付属しています。だからあんなに美しいんですね。
しかも、現在ウェストミンスター宮殿は英国議会が議事堂として使用されていて、活発的に利用されている建物でメンテナンスもしっかりとされています。毎年夏時間と冬時間を切り替える際には時計を止めて、部品の補修・交換、鐘の調律などを行っているそうです。
議事堂内は見学ツアーやカフェなどもあり、ビックベンを見にくる観光客だけでなく、いつも賑わいを見せていますよ。
日本の学校のチャイムとして
学校で使われているキンコンカンコーンというチャイム。実はこの「ウェストミンスターの鐘(Westminster Quarters)」のメロディーが使われているのです。
元々は株式会社アールテック・リジョウ 取締役会長 石本 邦雄さんがラジオで聞いたこのメロディを採用したことが始まりで、全国の学校で次々と使われたということです。
当初は、実際にハンマーで鐘を打ってこの音色を出していたようです。
この「時報チャイム設備」は、1963年ごろ、当時20歳だった石本邦雄氏によって生み出された。当時の時報は、サイレンやジリリリンというベルの音だったが、戦争を思い出すという人も多く、時計メーカーが相談してきたのだ。そこで、ラジオで耳にしていた「ウェストミンスターの鐘」のチャイムを作ったところ高評価を得て、のちに全国の学校へと広がっていった。
やがて、学校のチャイムは、後発メーカーの電子音チャイムに置き換わっていったため、同社ではすでに製造はしていないが、応接室にはいまでも当時のチャイムが、きちんと整備されて掛かっている。
日本中の学校に普及したチャイム EMIDAS
このチャイムは15分ごとに、大きなゴーンはちょうどの時にその回数だけなります。
アクセス
ロンドン・アイ (London Eye)の近くにありwestminster駅を出るとすぐ目の前に見えますよ。
イギリス 〒SW1A 0AA London, ロンドン
EU脱退の際は録音で・・・
Brexit: 2021年の1月31日午後11時(日本時間だと2月1日午前8時)に揉めに揉めたEU脱退が決定しました。加盟期間は47年間で終わりました。
ビックベン改修工事中のため、ビックベンの音色は録音のものが鳴り響き、首相官邸の壁にカウントダウンの時計が表示されました。当初、鐘を鳴らす計画もあったようですが、工事中に鳴らすには(約7200万円)の費用がかかるとして否定されたようです。
↓修復前の最後の鐘の音です。
https://www.parliament.uk/about/living-heritage/building/palace/big-ben/news/big-ben-is-back/修復工事完了
音のダウンロード
公式ページでは、時計の鐘の音がmp3とmp4ファイルでダウンロードできるようになっています。
Big Ben downloads こちらをどうぞ。