浅草や北千住から「日光」に行く際の特急電車に、けごん、リバティけごん、スペーシアXの3タイプがあります。
旅行で日光まで乗ろうとしてどれに乗るか迷っている方、特に料金が同じ「けごん」と「リバティけごん」の違いが分からない方向けに、自分なりの気になったポイントや2つの違いをご紹介します。
※スペーシアXは最新のもので、料金も少し高いので明らかに違いがわかります。また、人気で予約もしづらいので、この記事では「けごん」、「リバティけごん」の違いに絞って書いています。
もくじ
「けごん」だけの表記はスペーシアけごんのこと
スペーシアXは2023年7月に登場したばかりのもので、専用ページなどがあったりして、新しいやつだなと分かりやすいのですが、けごんとリバティけごんについては、少し呼び方に分かりづらさがあったので調べてみました。
ウェブで「けごん」と「リバティけごん」の違いを検索してみると、なぜかスペーシアけごんという記載がちらほらでてきます。
路線検索では、「スペーシアけごん」の表記はないのに、なぜスペーシアけごんという話題が出てくるのか?もしかして、スペーシアけごんという列車まであるのか?とこんがらがりました。
けごんは2タイプの車両がある
けごんというのは、浅草駅から東武日光駅の間を伊勢崎線・日光線経由で運行する特別急行列車とされていて、そこを走る電車の種類が「スペーシア」というものと、「リバティ」という2タイプあるということです。
ややこしいのが、単に「けごん」と記載しているものは、スペーシアの車両を使ったけごん=スペーシアけごんと呼ばれているのですが、切符や案内板に記載される特急名にはスペーシアの文字はなく、「けごん」とだけ書かれるところです。
もう一方のリバティけごんは、そもそもリバティけごんと記載されているので、リバティ車両だなと分かりやすくなっています。
新しいのはどっち?
この2つのタイプは特急料金が同じで、時間帯検索するとだいたいどちらも目にするので、迷うと思いますが、実際に外観をみてしまうと一目で「リバティけごん」の方がかっこよく新しいのがわかります。
ちなみに、リバティよりも新しい特急は、「スペーシアX(エックス)」という少し高い料金設定のものです。
新しい順:スペーシアX〉リバティけごん〉けごん(スペーシアけごん)
特急料金が同じだしホームページの車両案内を見ると、文字だけだとどちらも良さそうな雰囲気で、新しいリバティとどう違うのか選択の決め手にかけると思います。(参考:東武鉄道-車両のご紹介)
実際に両方乗ってみた特徴を交えて書いてみます。
足置きや足を伸ばした時の広さ
足置きもあり、広いのもけごん(スペーシアけごん)の方です。1,100mmのシートピッチでゆったり座れます。
リバティは狭いかというと、普通に座る分には特にそこまで差は感じませんでした。ただ、シートを倒して、足を置いたポーズにすると、リバティよりのびのびできる感じがあるかなあといった感じです。
古さは確かに感じる
「けごん(スペーシアけごん)」が古いといっても、そんなに大差ないのかなと思っていましたが、実際には物置の傷や、車内の明かりが暗めだとか、テーブルなどのちょこちょことしたところで、古さを感じることはできます。
ちょっとでも綺麗で新しいのが好きな方は「リバティけごん」がおすすめです。
シート自体の乗り心地は、あまり違いがないと感じました。
テーブルに特徴あり
古さを感じる場所として、びっくりしたのがテーブルでした。
窓の下の壁に別途金縁のテーブルがついています。豪華なタイプのこのテーブルは、どっしりと重く持ち上げるのもちょっと面倒で、何よりサイズがやや小さめなのが使いづらいです。ドリンクホルダーもないので、お弁当などを楽しむには断然リバティの方が快適です。
最初すぐにこれが目について、窓側の席の人しかテーブルが使えない仕様なのかと驚きましたが、椅子の手置きのところが開くようになっていて、そこから小さなテーブルを引き出せるようになっています。
通路側の人はこちらを使いましょう。
引き出すタイプは最近見なくなってきたので懐かしい感じを味わえます。
窓側の席にも同じものが付いていて、むしろ2席で3つテーブルがあるかと思ったら、引き出そうとするゴンッと窓枠にあたり、引っ張れませんでした。
こういったことを楽しめる人には「けごん(スペーシアけごん)」に乗ってみてもいいかもしれません。
リバティけごんのテーブルは、よく見る大きめのテーブルで、前席にドリンクホルダーもあります。
トイレやコンセントは?
けごん(スペーシアけごん)も、リバティけごんもトイレが利用できます。けごん(スペーシアけごん)は古いので和式タイプもあります。
また、どちらも全車両禁煙です。
コンセントは、リバティけごんの方が各席についているので便利です。
「けごん(スペーシアけごん)」は、空調の調節ができます。ただ、ものすごく古いのでツマミが汚れていたりして、そもそもツマミを触るのが苦手な人には不向きかなと思います。
ちなみに私が座った席は1つが壊れていて、回しても回しても閉じませんでした。
カーテンについても、古いカーテンタイプで前後で共同な雰囲気のタイプです。ただ、その分リバティよりも広い景色を見ることができます。(前後の人とのカーテン開け閉め問題がなければ…)
スーツケースなどの荷物おき
けごん(スペーシアけごん)は各席の上に荷物おきがありますが、スーツケースなど大きな荷物を置くスペースがある車両は限られています。
反対に、リバティけごんはどの車両にも荷物置き場のスペースが用意されていますが、席の上には棚がなく、物をおくことができません。
個室があるのはけごん(スペーシアけごん)
古いのに個室があるのは、けごん(スペーシアけごん)の方です。
6号車にコンパートメントルーム(個室)専用車両が全6室あり、向かいあった座席タイプです。ゆったり快適で、テーブルは天然大理石という贅沢な仕様です。
複数人で旅行するのにオススメです。
車内販売や食堂スペース
車内販売や食堂スペースは、残念ながらけごん(スペーシアけごん)と「リバティけごん」のどちらともありません。自販機もありません。
必要な方は、乗る前に必ず買っておきましょう。
※日光行き特急で、車内販売や食堂スペースがあるのは「スペーシアX」のみです。2023/9/30現在
リバティけごんがおすすめ
特急料金が同じなので、ほとんどの人は「けごん(スペーシアけごん)」よりも、新しい方の「リバティけごん」の方が満足度が高いのではないかなと思います。
実際乗って比較してしまうと、リバティの新しさが目立ってしまうでしょう。
ただ、乗りたい時間帯にどちらが来るかという問題があります。特に帰りの便では、くたびれているので、次すぐに乗れる電車に乗りたいと思う人も多いと思います。
2、30分待つ時間を増やしても絶対に「リバティ」に乗りたいと思うほどの差はないかもしれません。寝て過ごすだけなら古さも気になりませんし、「けごん(スペーシアけごん)」なら足も伸ばせますしね。