近鉄特急あをによしで京都から大阪へ

近鉄の新しい特急「あをによし」は、大阪、京都、奈良を結ぶ観光特急です。シックなワインカラーで、ピカピカの車体です。天平時代に高貴な色とされ、「冠位十二階」でも最上位とされた紫色だそうです。

京都から乗るなら、早めにホームに行こう

あをによし 京都駅

京都からは始発のため、早くからスタンバイしていました。私が予約していた15:20の電車は、15:05に行った時にはすでにたくさんの人が座ってくつろいでいましたよ。
せっかくの観光列車、少しでも長く乗れたらうれしいですよね。

ツインシート(2人用)の他、半個室タイプのサロンシート(3~4人用)があります。4料編成で全84席。他の通常特急に比べて、3分の1の座席数という贅沢な空間です。ツインの座席は背もたれが包み込む感じに広々としていて、かなりゆったりとしています。

包み込みシートが気持ちいい

隣というか前後の人との距離もあるので、かなり静かに感じます。

天井の電気も和のモチーフで存在感があります。奈良駅に到着した時には、壁側に電車が止まり、そこからトンネルを通る間、暗ががりでライトが良い感じに光っていました。ちなみに、奈良駅からは進行方向が逆になります。

花のようなライト

正倉院宝物にも使われていた、天平文様をイメージした柄や色使いは、車体や内装に表れています。

あをによしという名前とエンブレム

「あをによし」とは、古都・奈良に掛かる枕詞で、奈良の都の美しさをイメージして名付けられました。

車体の顔についたマーク、エンブレムは「吉祥文様 花喰鳥(きっしょうもんよう はなくいどり)」がモチーフです。

めでたいことが起こる前兆とされる鳥、瑞鳥(ずいちょう)が花枝などをくわえたあしらいで、正倉院御物や種々の工芸品にも縁起のよい文様として使われています。

近鉄 あをによし

停車駅

大阪難波、大阪上本町、鶴橋、生駒、学園前、近鉄奈良、大和西大寺、近鉄丹波橋、京都

料金は?

乗車料金(大阪難波〜京都 960円)と特急料金(大阪難波〜京都 920円)に加え、デラックス料金(特別車両料金)が距離に関係なく一律210円がかかります。

2022年7月現在では「京阪奈あをによし割引」というものがあるようで、特急料金が割引されて790円でした。

乗車券に合計プラス1000円で乗れる形です。

2人分を京都から大阪難波で購入した場合の特急券の料金(あをによし)

荷物置きもあるよ

スーツケースが置ける荷物置き場もありました。

あをによしの荷物置き場

トイレの手洗い場もかわいいし、完全に観光列車な感じです。ただ、結構揺れるので動いてる時に歩くとよってしまうかもしれません。

特急あをによしのトイレ

リニューアルについて

車両

4両1編成、特急車両(12200系)を改造しています。この車両は「新スナックカー」とよばれていたもので、2021年まで使われていました。

投資額

約3.3億円 車両を新規で作っていないので、豪華なわりに安く運賃を提供できているとされています。

記念乗車証

赤い色紙に金文字の記念乗車証は、2号車の食堂車のレジ前でもらえました。
※配布は無くなり次第終了です。

1人で乗るにはどうする?

「あおによし」にはツイン席と3−4人向けのサロン席しかありません。では、1人で乗るにはどうするのかというと、ツイン席を2つ分予約するというやり方になります。

1人で乗っている方は少ないものの、何人かいらっしゃいました。

1人で予約する際、もう1つの席は小児料金の特急料金とデラックス料金(110円)となります。
※予約時に小児1人を選択する必要があります。

「あをによし」は、「旅と鉄道 2022年増刊6月号 最新観光列車ガイド2022」にも掲載されています!

旅と鉄道 2022年増刊6月号 最新観光列車ガイド2022